イオンモールによる改装と閉鎖

イオンモールは、OPAの株式を全て買収した後、既存施設の「河原町OPA(オーパ)」(京都市中京区)を改装(リニューアルオープン)した。一方、埼玉県さいたま市の「大宮OPA(オーパ)」については「中途半端だ」として2017年1月29日で閉鎖した。

OPAを買収した2016年度のイオンモールの開業は、日本国内が2016年12月の長久手を含め4施設だった。海外が中国1、東南アジア1だった。

これに加えダイエーとの関係で、札幌と神戸で大型改装を引き受けた。2017年度の計画は、イオンモールが日本国内で徳島、松本、新小松、神戸南の4施設だった。海外では中国4、東南アジア1だった。これに加え、水戸オーパ、高崎オーパとともに、センリトよみうり2期があった。

建築費高騰による開発を厳選

イオングループは、日本国内については、建築費の高騰などから、開発を厳選することにした。その分、この間強化しているイオンモールの大型改装とともに、OPA(オーパ)による駅前・駅近(都市型)施設の開発にシフトした。

また、GMS(総合小売業)や百貨店の閉鎖で生まれるマーケットを取り込むことにした。潜在的な出店の余地を見込んだ。出店を継続するものの、投資効率の面から郊外型SCは改装を重視した。

20、30代女性向けへ

2016年11月にリニューアルオープンした「イオンモール広島府中」のように増床を伴うものも含め、積極的に取り組んだ。一方で都市部については、都心回帰などで新たな成長機会の獲得を見込んだ。

OPAは、オーパ業態がヤングレディス向けを中心としていた。買収後は、20、30代女性向けへの転換を既存施設の改装と併せて進めた。

海外事業はドミナント出店で黒字化

イオンモールの海外事業は利益改善ステージに入った。2017年度での営業黒字になった。大きな駐車場を構え、飲食を充実するなどして集客力を発揮するといった手法が定着した。各地でドミナント出店を進めた。それによってブランディングの効果が出た。

新店の収益確保が早まった。現地の法規との関係などはあるが、ミャンマー進出の準備も含め積極的な拡大を進めた。